猪苗代湖ボート3人死傷、最高裁で弁論 検察側、2審誤りと主張
福島県会津若松市の猪苗代湖で2020年、プレジャーボートを操縦して小学生ら3人を死傷させたとして、業務上過失致死傷罪に問われた佐藤剛被告(49)の上告審弁論が18日、最高裁第2小法廷(高須順一裁判長)で開かれた。検察側は事故の予見と回避は可能だったとし、被告を無罪とした2審判決は誤りだと主張。弁護側は回避は不可能だったとして上告棄却を求め、結審した。
1、2審判決によると、20年9月6日午前11時ごろ、被告が操縦するプレジャーボートが水上レジャーの順番待ちで湖面に浮かんでいた小学3年の豊田瑛大さん(当時8歳)ら3人に衝突。豊田さんは死亡し、母親と知人の男児が重傷を負った。公判の争点は、湖面に人がいることを想定できたか(予見可能性)と、衝突を回避できる地点までに被害者らを発見できたか(結果回避可能性)だった。
検察側は弁論で、県警の実況見分で被告は湖面に浮いたマネキンを確認できたと指摘。事故当時は視界を遮るものはなく「安全確認をしながら航行していれば衝突を避けられたのは明らか」と主張した。これに対し、弁護側は実況見分で人よりも高く浮くマネキンが使われるなど「条件設定が被告に不当に不利だった」と反論。「被害者を発見して事故を回避できたとは言えない」と訴えた。
1審・福島地裁判決(23年3月)は被告の過失を認めて禁錮2年(求刑・禁錮3年6月)の実刑としたが、2審・仙台高裁判決(24年12月)は遊泳禁止区域のため人がいるとの予測は困難で、回避できる可能性があったとは言えないとして逆転無罪とした。【安元久美子】
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