明治生まれ最後の一人 苦労重ねつないだ命のバトン 114歳
「国内最高齢、おめでとう」。介護施設の職員や集まった親族が口々に声をかけ、拍手を送ると、リクライニング式車椅子に体を預けた岸本ふよさん(114)は、片方の目をしっかりと開けて見つめ返した。花束を手渡した長女とし子さん(94)は「女手一つで育ててもらった。よう苦労してきはりましたね」と振り返り、母をねぎらった。
21日の「敬老の日」を前に厚生労働省は15日、全国の100歳以上の高齢者が10万7677人になったと発表した。昨年から7914人増え、初めて10万人を超えた。国内最高齢の岸本ふよさんは1911(明治44)年12月20日生まれ。各都道府県に問い合わせるなどしたところ、存命するただ一人の明治生まれだ。
明治生まれ最後の一人の話を聞きたいと申し入れ、家族の許可の下、ふよさんの入所する京都市内の介護施設を訪ねた。都合のつく親族だけ集まったというが、総勢16人がふよさんの長寿を祝い、ふよさんを囲んで写真に納まった。
親族によると、ふよさんは兵庫県浜坂町(現新温泉町)出身。44(昭和19)年に夫を戦争で亡くしたが、弱さは見せず、山仕事やトンネル工事などの重労働も男性たちに交じって人一倍働き、女手一つで娘2人を育てた。
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