ネット証券の口座乗っ取り、被害79人が調停申し立て 東京簡裁
証券口座が不正アクセスで乗っ取られた問題で、株式を勝手に売却された40~80代の男女79人が27日、インターネット証券会社4社を相手取り、被害回復を求める集団調停を東京簡裁に申し立てた。申立人らは記者会見で「子や孫のための資産だった。株式を返してほしい」と訴えた。
調停の相手方はSBI証券▽楽天証券▽松井証券▽マネックス証券――の4社。代理人の野崎智裕弁護士によると、大手証券会社は顧客に過失がない場合、被害相当分の株式を返還する「原状回復」の方式で補償を実施した。これに対し、ネット証券4社は「株式の返還は行わず、被害額の50%を金銭補償する」などの方針を示している。79人は調停で原状回復を求めている。
保有株式を全て売却されたという堤昭仁さん(74)は「証券会社のシステムの防御態勢に脆弱(ぜいじゃく)性があった。落ち度は証券会社にあり、きちんと責任を取ってもらいたい」と訴えた。
口座乗っ取りの手口は、偽のウェブサイトに誘導し、IDやパスワードを入力させて盗む「フィッシング」が代表的。顔や指紋の生体情報を使う認証方法を取り入れるなど対策が進められた。【安達恒太郎】
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