5年半養育→「引き渡さないと誘拐」と通告 里親の賠償請求棄却
児童相談所から委託された女児を生後2カ月から約5年半にわたって養育したにもかかわらず、正当な理由なく委託解除されたのは違法だとして、那覇市の里親夫婦が沖縄県を相手に300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁(片瀬亮裁判長)は17日、里親の請求を棄却した。
訴状によると、里親夫婦は2016年7月に女児を委託された。21年2月、児相から女児の実母が引き取りを求めていると伝えられたが、実親が別にいることを伝える「真実告知」をしていなかったため慎重な対応を要望。しかし児相側から「引き渡さなければ誘拐罪になりうる」と書面で迫られるなどして精神的苦痛を受けたと訴えていた。
判決は女児の生活状況や医師の評価から「女児に真実告知することが不適当だったとは言えない」とし、実親の存在を伝えていなかった里親の対応を指摘。「誘拐罪になりうる」と迫った児相については「引き渡しを約束させるにあたり一定程度強い文言を用いる必要性があった」と評した。【喜屋武真之介】
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