映画の推し事:横浜流星、森田剛、綾瀬はるか、忌野清志郎も 10月話題の邦画6選!
芸術の秋は映画の秋。邦画新作も続々公開される。娯楽大作が目立つ洋画と比べ、邦画はじっくり鑑賞し、豊かな余韻を味わうのにうってつけ。注目の6作品を紹介する。
2日公開の「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」は、新機軸の難病ものラブストーリー。「溺れるナイフ」「ホットギミック ガールミーツボーイ」の山戸結希監督が、実話を映画化した。
将一(高杉真宙)との結婚を控えた和(川口春奈)は、ステージ4のがんと診断される。闘病しながらも、和は子どもを望み、将一はじめ周囲の人々とともに、“幸せ”を実現しようと奮闘する。
難病ものというと、やりたいことがあったのにできなかった、無念、悔しいという悲劇調になりがちだが、和は残された命を精いっぱい生き切ろうと前向きだ。死の運命を見すえながら、悲しいけれど暗くない。明るい涙を流せそう。
「ファーストボイス」も2日公開で、やはり女性の姿が印象的。1980年代末に提訴された、日本で初めてのセクハラ裁判に触発された作品だ。綾瀬はるかが持ち前の明るさと親しみやすさで、闘志満々の朝日弁護士を演じている。
朝日は家事と育児を1人で切り盛りしながら、もうけにならない仕事ばかり引き受ける。ある日、雑誌社で性的嫌がらせを受けて会社を辞めさせられた上原(ファーストサマーウイカ)が、損害賠償請求の相談に訪れた。相談窓口でことごとく断られた案件だったが、朝日は共に戦うと決意する。
当時、女性は職場の花、胸を触るのもスキンシップ、セクハラなんて言い出したら経済が回らない、などという主張がまかり通った時代。裁判の勝ち目はないと言われながら、朝日は「全女性のために誰かがやらねば」と立ち上がる。完全男性支配社会に真っ向から挑む朝日と、彼女を支援する女性たちに元気をもらえそう。
「汝、星のごとく」は9日公開。「流浪の月」の横浜流星と広瀬すずが再び組み、原作も同じ凪良ゆう。監督は横浜と10年来の盟友、藤井道人。原作に魅了された横浜が藤井監督での映画化を熱望したという。
瀬戸内海の島の高校生、櫂(横浜)と暁海(広瀬)が恋に落ちる。上京して人気漫画家原作者となった櫂、地元に残り母親の世話をしながら刺しゅう作家を目指す暁海の、15年にわたる波乱のラブストーリーだ。
「流浪の月」以降、横浜は「正体」「国宝」、広瀬は「ゆきてかへらぬ」「遠い山なみの光」など秀作、ヒット作に出演し、着々と力を付けてきた。本作では経験と実績を重ねた2人が再び共演し、愛し合いながらすれ違う男女の心情を切なくも熱く表現。運命に翻弄(ほんろう)される物語も、俳優、スタッフら製作陣からもあふれた高い熱量に圧倒される。
16日公開の「わたしの知らない子どもたち」は西川美和監督が戦災孤児を描いた。大人が勝手に始めた戦争のために苦難を背負った子どもたちの、過酷な運命を描く。
12歳の琴子は戦争で家族も家も失い、1人焼け跡の東京に放り出される。髪を切って男のふりをし、同じ境遇の少年たちと行動を共にした。琴子の担任教師だった文美子(二階堂ふみ)は、戦死した婚約者との子どもを1人で育てることになり、売春を余儀なくされる。
東京の焼け跡、闇市の風景や生活を、つぶさに再現。過酷な環境に翻弄されながらもたくましく生きる子どもたちを活写した。女性たちが支配され搾取される社会構造や、終戦で解放された朝鮮人への差別と彼らの怒りも描き出す。
「すばらしき世界」などで善悪で割り切れない人間を描いてきた西川監督が、戦争の傷痕を題材に、大がかりな撮影に挑んだ新境地。それでも人間を深く洞察するまなざしは変わらず、現代に通じる作品だ。
この要約はメディアの公開フィードから5Newsが集約したものです。 文脈も含めた全文はmainichi.jpにあります — コンテンツの権利はMainichiに帰属します。