EUが15歳未満のSNS制限へ オンラインゲームやAIも対象
欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は16日、15歳未満の交流サイト(SNS)の利用を制限する方針を表明した。未成年の発育などへの懸念が世界的に広がる中、専門家による提案に基づく想定よりも規制を強める形となった。欧州メディアによると、オンラインゲームや人工知能(AI)チャットボット(自動会話システム)なども規制対象となる方向だ。
フランス東部ストラスブールで開かれた欧州議会本会議での演説で明らかにした。若者がSNSを長時間利用する現状を「子どもたちが取り込まれている」と危惧した。17日にEUの行政執行機関である欧州委員会が一連の規制を盛り込んだ「子ども法」案を正式提案する。
欧州委案が実現すると15歳以上はSNSなどで制限なく個人アカウントを作れるが、13~14歳は大人の監督下でしか利用できず、利用時間も制限される。
SNSなどを運営する巨大IT企業には、利用者の好みを分析して次々に動画を表示して利用時間を引き延ばすなど「中毒性」の高い方式を改めるよう求める。また、オンライン空間の監視に必要なコストの負担も要求する。年齢制限を実施しないなど違反した場合は、全世界の年間売り上げの最大6%の罰金が科される可能性があるという。
フォンデアライエン氏が7月に専門家から受け取った提言では、13歳未満を対象にSNS利用を制限する案が示されていた。その後フランスなど制限に前向きな加盟国の主導で制限対象年齢を事実上引き上げた形となった。今後、欧州委案の実現には欧州議会や全加盟国との調整が必要だ。
EUは人口約4億5000万人の巨大単一市場であると同時に、巨大ITを規制するデジタルサービス法(DSA)を施行するなど、世界に先行してデジタル規制を強めてきた。SNS利用ではオーストラリアが先駆けて2025年に年齢制限を導入したが、EUの今後の対応は、規制強化を検討する他国の動向にも影響を与えそうだ。【ブリュッセル岡大介】
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