第1回JPSノンフィクション写真賞に李啓睿さん 長春の変化写す
日本写真家協会(JPS)は15日、第1回「JPSノンフィクション写真賞」を発表し、李啓睿(リ・チイレイ)さん(29)の「北風が、記憶を揺らす」が選ばれた。賞金50万円が贈られる。奨励賞にはフジヤマヨシヒサさん(27)の「ガチョウとニシン」が決まった。
李さんは九州産業大芸術研究科博士後期課程に在籍中。親族が暮らす中国東北部の長春市で、高齢化や都市化が進み変わりゆく街の姿と、よみがえる自身の遠い記憶に向き合った。鳥原氏は「高度成長に取り残された地方が抱える困難さ、その中で生きる人間の切実さに、しっかり接近している」と評価した。
フジヤマさんは、人工花や展示物が持つ「本物でも偽物でもないもの」が生み出す豊かな世界を表した。小松氏は「斬新な切り口で、普段、自分たちを取り巻くものへの揺るぎない問い掛けを感じさせる」と述べた。
協会は2005年から20年にわたり「名取洋之助写真賞」を主催し、新進写真家を後押ししてきた。社会問題をテーマにしたドキュメンタリーを軸に選考を続けたが、近年は応募数が伸び悩んだ。今年から30歳以下の若手が制作する幅広いテーマのノンフィクション作品を顕彰する賞に改め、学生や写真家ら計39人から応募があった。
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