低所得世帯25%「体験活動ゼロ」 物価高で教育格差拡大の恐れ
低所得の家庭では、4世帯に1世帯が年間の「体験活動ゼロ」――。民間団体による調査で、こんな結果が明らかになった。一定以上の所得がある層とは3倍近い差があった。教育支出を減らした家庭の割合も低所得世帯ほど多く、物価高の長期化によって教育格差が広がる恐れがある。
調査したのは、経済的に厳しい家庭の子どもの学びや体験活動を支援する公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」(東京都)。2026年3月、小中学生・高校生がいる世帯の保護者を対象にオンラインで実施し、7374件の有効回答を得た。
部活動やボランティア、旅行やスポーツ観戦などを含む「体験活動」への参加状況について、世帯年収との関連を調べたところ、小学生がいる年収300万円未満の世帯では24・8%が「1年間で1回も参加していなかった」と回答したが、年収600万円以上の世帯では8・8%に下がり、約2・8倍の差がついた。
塾やオンライン学習の利用状況と年収の関連も調べた。中学3年生がいる世帯でこれらを利用していないのは、年収300万円未満だと63・2%に上ったが、年収600万円以上では29・1%にとどまった。高校3年生がいる世帯でも、年収が低いほど利用しなくなる傾向がみられた。
物価高で教育支出を減らした世帯の割合は、年収300万円未満の世帯では15・9%だったのに対し、600万円以上の世帯では7・5%で、約2倍の差がついた。
担当者は「家庭の生活基盤を含めた社会全体の格差に目を向け、格差縮小に向けた政策の重要性を共有する必要がある。(経済的な理由などで)教育機会の制約が大きい家庭の子どもには、より手厚い支援を行うべきだ」としている。【斎藤文太郎】
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