常陸国ロングトレイルが全線開通 日本一長い周回350キロ
茨城県北6市町(北茨城、高萩、日立、常陸太田、常陸大宮、大子)の森林や里山を歩いて巡る「常陸国ロングトレイル」が全線開通した。19日は常陸大宮市美和地域センター(同市高部)で開通式があり、大井川和彦知事は「茨城の美しさを堪能できるコースに仕上がった。素晴らしい自然、文化、歴史を味わってもらえるツアーを増やし、県北地域に人を呼び込みたい」と期待を寄せた。
プロジェクトは2019年にスタート。県の委託を受けたボランティア「常陸国トレイルクラブ」(メンバー約1000人)が中心となって既存の登山道やハイキングコース、田園地帯のあぜ道だけではなく、古道・廃道を再整備したり、新たな道を切り開いたりしてきた。
26年度は大子町から常陸大宮市間の残る75キロが開通し、全コースがつながった。周回コースとしては日本一の長さ350キロを誇る。日本ロングトレイル協会が25年に実施した投票では、加盟29トレイルのうち「歩いてみたいトレイル」の1位に選ばれるなど、認知度は急上昇している。
この日の記念式典には大井川知事のほか関係市町長、同トレイルのアンバサダーに任命されたアドベンチャーレーサーの田中陽希さん(43)らが列席。式典の後は一般ハイカーも加わり、歩き初めイベントとして尺丈山(標高511・5メートル)まで片道約1・5キロのルートを登った。
田中さんは「ロングトレイルを歩くと五感が刺激される。普段の生活では過ぎ去ってしまうような景色でも、視点が変わったり、速度が変わったりすることで新たな気づきがある」とその魅力を説明。「アンバサダーとして、いつか必ず350キロの道のりを自分の脚でかみしめたい」と話した。
プロジェクトを発案したアウトドア用品販売会社「ナムチェバザール」(水戸市)社長の和田幾久郎さん(59)は「やっと形はできたが、そこに魂を入れるスタート地点に立ったような気持ち。地元6市町の皆さんと地域の価値を発見し、高め、訪れた人々にそれを伝えていきたい」と意気込んだ。【田内隆弘】
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