福岡・豊前市が「無書店自治体」に 明屋書店が9月23日に閉店
福岡県豊前市塔田の国道10号沿いにある書店チェーン「明屋(はるや)書店豊前店」が9月23日で閉店する。これに伴い市内から新刊本を扱う書店がなくなり、市は京築・田川地区の市で唯一の「無書店自治体」となる。
明屋書店は松山市が本社。東京都から鹿児島県まで店舗を展開する。豊前店は1996年10月の開業で売り場面積は非公表。市出身の作家、野宮有さんのコーナーを設けるなど、地域に根差した売り場づくりを続けてきた。
本社によると、閉店理由は「店舗個別の経営判断」だが、書店を取り巻く環境は人口減などによる来店客の減少で厳しさを増す。近隣では大分県中津市で中津本店が5月で閉店。中央町店も10月4日に閉店予定だ。
出版文化産業振興財団(JPIC)によると、全国では書店の減少が続いている。2026年3月時点で新刊本を取り扱う書店が1店舗もない無書店自治体は510自治体に上り、市区町村全体の約3割を占める。住民が手に取って選ぶことによる新しい本との出会いが失われ、地域文化の衰退につながるとの指摘もある。近年は自治体による書店誘致や開業支援も広がる。
小さい頃から豊前店に通う青豊高2年の男子生徒(17)は「参考書を買ったり、新しい本を探したりしていたので悲しい」と残念がる。市総合政策課は「市内から書店がなくなるのは非常にショック」としている。【出来祥寿】
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