活火山、全国最多31カ所の北海道 噴火の脅威と恵み
研究の進展に伴い、活火山の定義は徐々に広がってきた。現在の定義は、火山噴火予知連絡会が2003年に定めた「おおむね過去1万年以内に噴火した火山および現在活発な噴気活動のある火山」となっている。
噴火に備えて24時間体制で監視しているのは51火山。道内では北海道駒ケ岳や大雪山、樽前山など9の火山が該当し、地震計や監視カメラ、空振計が設置されている。
気象庁は、火山活動に応じて警戒が必要な範囲や取るべき行動を5段階で表した「噴火警戒レベル」を各火山に定めている。9月9日時点で道内で最もレベルが高いのは、十勝岳と雌阿寒岳の「レベル2」。火口周辺への立ち入りが規制されている。
火山がひとたび噴火すると、被害は大きい。1926(大正15)年の十勝岳の噴火では、雪解け水と一緒に土砂や火山灰が山を流れ下る「泥流」が発生。ふもとの集落では死者・行方不明者が144人に上る大惨事となった。
地下の温度が高い火山地帯は温泉の宝庫でもある。道温泉協会によると、道内の温泉地の数は2024年度時点で226カ所と全国最多。2位の長野県(193カ所)を大きく引き離している。
火山が生み出す地形や環境は、多様な生物の生息地となる。ラムサール条約に登録されている雨竜沼湿原(雨竜町)は、近くの暑寒別岳などが噴火してできた。高山植物群落が広がる大雪山は、国の特別天然記念物(天然保護区域)に指定されている。【小林大輝】
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