マンガ「作らせて!絵島さん」作者にインタビューしてこだわりのポイントや会社員をしながらマンガを描く「二足のわらじ」を実現する方法について聞いてみた
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ゲームじゃなく自分を見てほしい女と憧れの女性をゲーム化したい男が攻防するフルカラーマンガ「 作らせて!絵島さん 」の作者であるべにはあさんに、フルカラーマンガ制作におけるイラストやシナリオ作りのこだわりや、実際にゲーム会社に勤務しながらマンガ連載をした「二足のわらじ」を実現していた方法などについて、いろいろなことを掘り下げて聞いてみました。 憧れの女性をゲーム化したい男VSゲームじゃなく自分を見てほしい女のフルカラーマンガ「作らせて!絵島さん」を描き下ろしマンガやおまけ資料たっぷりでリリースしました - GIGAZINE
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GIGAZINE(以下、G): まずは作品の構想について伺いたいです。「作らせて!絵島さん」は応募時に第1話がほぼ固まっており、その後2・3話の「デート回」が作成され、「絵島が攻勢を仕掛けるも、海堂はゲーム作りに昇華する」という流れが固まったイメージがあります。一方で、絵島と海堂が結ばれるラストや「社会人編」などは、プロトタイプとなる作品などで構想されていたように伺えます。道中の話作りやアイデア出し、ラストの構想とつなげるための構成など、工夫した部分や苦労した部分について教えてください。 べにはあ: 応募時のプロト版「びんかん女子とこじらせ男子」では、「好きな女の子を題材にした恋愛ゲームやお触りゲームを作ってしまう」という、好きなものへの情熱が少し行き過ぎてしまう海堂と、「ゲームの中だけではなく、自分自身を見てほしい」と仕掛けていくものの、自分の方が照れて赤面してしまう絵島という、二人の掛け合いを中心に描いていました。
©べにはあ「びんかん女子とこじらせ男子」 一方で、プロト版の段階から、二人が付き合った後の関係性についても考えていました。商業化前に趣味で描いていた社会人編では、交際から新婚生活までの二人を描いており、絵島は会社では厳しくしっかりした存在なのに、家では海堂が作ったゲームのためにコスプレをしてくれる、というようなギャップを描いていました。 絵島は普段は強気なキャラクターですが、海堂の好きなものを否定するのではなく、なんだかんだ一緒に楽しんでくれる、ゲームについて知ろうとする、最終的には受け入れてくれる優しさがあります。そういう二人だからこその関係性を描きたいという思いがありました。商業版では、その未来の二人につながるように、まずは「どうしてこの二人がお互いを好きになるのか」「どう信頼関係を築いていくのか」を大切にしました。 G: 「2人の未来につながるように」「どう信頼関係を築いていくのか」というのは、1話やデートなどではほぼツッコミに寄っていた絵島が、段々と海堂のゲーム作りに興味を持ったり、海堂からの愛を理解して少しずつ認めたりと、作中でも段階的な変化が感じられました。このような変化と、作中のイベント(学園祭、旅行など)がマッチしていたように思いますが、話作りにおいてイベントと関係の変化はどちらを優先して考えたのでしょうか。 べにはあ: マッチしていたと言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます。話作りにおいては、「関係にこのような変化をつけたいからどういうイベントにするか」というのを優先して考えていました。例えば7話の学園祭の場合は、「互いに、より一層一緒にいたいという気持ちになる」という描写をするため、「ゲーム部で会えるのが当然」という日常をあえて避ける必要性がありました。そこで学園祭イベントで、絵島と海堂はお互いに連絡を取れない状態になることで焦ります。色んな偶然が重なり、無事に一緒に学園祭を周れたことにより、これからは自然と2人きりで会う約束をしあうような関係性になりたいと思う回になりました。8話の卒業前の温泉旅行の場合も同様で、絵島と海堂の本音が出て距離が縮まる関係性にする必要があったため、大学とは切り離された空間のリラックスできる状況として「ゲーム部での温泉旅行イベント」というエピソードにしています。
G: 連載にあたっての打ち合わせにおいて、基本的にストーリーの流れはほぼ決まっていて、打ち合わせでは細かいところを調整していった形がほとんどでした。打ち合わせで修正を入れていく中で、悩んだ部分や印象的だった点などはありますか。 べにはあ: 商業版では12話という限られた話数の中で、二人の関係性が少しずつ変化していく過程を描く必要がありました。応募時のプロト版では、海堂の個性的なゲーム作りや、絵島のお色気を中心とした1話完結型のギャグ要素が強く、二人の関係性の変化を描く部分がまだ少ない作品でした。また、演出面でもアップや上半身のカットが多く、背景や引きのある構図など、マンガとしての見せ方にも改善点がありました。演出面では、背景や引き、全身のあるコマを増やし、キャラクターの感情や状況がより伝わるように調整しました。 G: ストーリー面ではどのような変化がありましたか。 べにはあ: ストーリー面では、海堂は一見するとただ好き放題ゲーム作ってる変態ですが、その根底には「絵島さんが好きだ」という気持ちを見せること、そして絵島もお色気要素だけでなく、ゲームにツッコミしつつも「海堂の熱意を受け入れていく」過程を読者に伝わるように打ち合わせで指摘いただき、二人の関係性が進展していくラブコメになるよう調整していきました。 特に進展が難しかった回は8話の温泉回です。二人の距離が大きく縮まる重要な回だったため、今までのようなギャグ中心の展開ではなく、二人の気持ちの変化を自然に描く必要があり、修正を重ねた記憶があります。その分、絵島が海堂のゲームを受け入れたことが伝わる回になりました。その後の卒業という転機につながる前触れとしても、大切な回になったと思います。 また、10話の「AI絵島」登場回も印象に残っています。海堂はAIの絵島と接する中で、本物との違和感に気付きながらも過ごします。このAIとの会話シーンで、AI絵島の違和感についての演出で提案された内容がとても良く、後に一時的に距離が離れていた絵島と海堂が再会する感動へつながりました。またこの回では、演出面でも多く助言をいただきました。全話を通して、編集長さんと担当さんから丁寧に修正案をいただき、自分一人では気付けなかった視点をたくさん学ぶことができました。大変な部分もありましたが、毎回新しい発見があり、とても楽しく制作することができました。本当にありがとうございました。
G: 「AI絵島」という話が出たので、制作中の裏話になりますが、作品全体に「AI」というワードを少しずつ入れていくという案がありました。制作時には既に世間的にAIが
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