秋田・仙北の冬の風物詩 「紙風船上げ」にサントリー地域文化賞
サントリー文化財団(大阪市)は28日、秋田県庁で記者会見し、地域文化の向上に顕著な貢献をした団体・個人を表彰する「第48回サントリー地域文化賞」の全国5件の一つに秋田県仙北市の恒例行事「上桧木内(かみひのきない)の紙風船上げ」を選んだと発表した。上桧木内地区は昨年8月に豪雨による川の氾濫で大きな被害を受けて復旧工事が続いており、地元の主催関係者は「非常に励みになる」と喜びを語った。
「紙風船上げ」は毎年2月10日、明かりがついた紙風船が夕方から夜にかけ次々に空に舞い上がる。1970年代ごろから地域の全8集落が集まって実施するようになり、近年は国内外から多くの観光客が訪れる冬の風物詩になっている。授賞理由は「人口減少で担い手が減る中、住民の熱意によって伝統行事を継承し、地域の絆を深めている」とされた。
会見で選考委員の飯尾潤・政策研究大学院大教授は「人口が減る中で住民が柔軟に考え、皆で楽しみ、豊かな心が広がっている取り組みを重視した」と振り返った。紙風船上げ保存委員会の阿部明雄会長(68)は「本当にありがたい」と語った。
地元住民団体の鈴木英二会長によると、昨年の豪雨の影響で現在も川沿いを中心に20カ所近くで復旧工事が進んでいる。住宅の浸水を防ぐための工事も計画されており、5年ほどかかる見通しだ。鈴木会長は「(受賞で)地域は盛り上がる」と語った。
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