人体実験の731部隊「評価してもよい」 元隊員の文書、名大に
細菌兵器の開発や使用、捕虜らに対する人体実験を行ったとされる旧日本軍の秘密機関「731部隊」。活動を肯定的に記した元隊員の文書が人知れず、名古屋大の図書館に保管されている。
<勿論(もちろん)、生体実験は人間の尊厳を無視した許されるべき行為では決してないと思いますが、一発の弾丸で処刑されてゆく人命を少しでも活用して将来の人類生存への条件を真剣に探究していった第七三一部隊の功績をも評価してもよいではないでしょうか>
名古屋大医学部出身で、731部隊の元隊員が投稿した文書の一部とされ、終戦から37年後の1982年11月の同窓会報「学友時報」に掲載された。大学の図書館医学部分館(名古屋市昭和区)に今も残されている。
<森村氏が部隊の裏面のみを憎悪の感情で世に訴えたとしたら私は心外に耐えない。如何(いか)にしたら病菌から人類を守ることが出来るかを懸命に努力した私の青春の一頁(ページ)に対して決して卑屈な感じはない>
<実験者は実に真剣で科学的で与えられた貴重なマテリアルは総(すべ)て精(くわ)しく病理学的、生化学的に記録され検討されて、人類存続への輝かしきデーターを積み上げた>
731部隊は、旧日本陸軍が創設し、旧満州(現中国東北部)に駐屯した関東軍の細菌戦部隊「防疫給水部」の別称。多くの研究者が参加し、ペスト菌などの細菌兵器や毒ガスを開発した。中国人捕虜らに人体実験を行い、多くの犠牲者を出したとされるが、日本政府は認めていない。
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