横浜が25年越しの「奪還」 因縁の一戦、織田翔希が甲子園最速
全国高校野球選手権は14日、2回戦で横浜(神奈川)が日南学園(宮崎)に10―1で勝利した。甲子園大会の投手最速記録に沸いた一戦。両チームには、四半世紀を隔てた不思議な巡り合わせがあった。
甲子園大会で春夏通じて最速を更新。谷口選手を三振に抑え、次打者も併殺で打ち取った。3回無失点の好リリーフを見せ「先があるので、ここで満足することなく次に向けて準備したい」と控えめに喜んだ。
2001年夏の甲子園。日南学園のエースは寺原隼人さんだった。後にプロ野球・ソフトバンクなどで活躍し、現在はソフトバンクの3軍投手コーチを務めている。
寺原さんは玉野光南(岡山)との2回戦で、甲子園大会で当時最速となる154キロをマーク。その3年前に横浜の松坂大輔さんらが出した151キロを塗り替えた。チームは夏の甲子園で初めて8強入りした。
迎えた準々決勝は、横浜が4―2で勝利した。寺原さんは数日前に発熱しており、試合中には右足を痛めた。それでも、170球で完投する粘りを見せた。
その後の甲子園大会で、07年夏に仙台育英(宮城)の佐藤由規さん、13年夏に済美(愛媛)の安楽智大投手、25年春と夏に健大高崎(群馬)の石垣元気投手が、寺原さんの記録を超える155キロを出した。
そして今大会、織田投手が156キロをマーク。横浜の先輩である松坂さんの記録を寺原さんが抜き、25年を経て、織田投手が「甲子園最速」を取り返した格好だ。
日南学園の金川豪一郎監督は試合前、小川茂仁・前監督から「横浜にリベンジしてくれよ」と電話で伝えられたという。雪辱はならなかったが、織田投手を「私が今まで見た中で、最高の高校生投手だと思います」とたたえた。
「大怪物になってほしいと思って、ここまで育ててきました。今日は(大怪物の)片りんはマウンドで見られました」と横浜の村田浩明監督。まだまだ、進化を見せてくれる予感がする。【深野麟之介、林大樹、塚本紘平】
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