「寅さん」誕生秘話 渥美清さん没後30年、共演者が語る思い出
映画「男はつらいよ」で主人公の車寅次郎を演じた渥美清さん(1928~96年)をしのぶ公開講座が、千葉県流山市の県生涯大学校東葛飾学園で開かれた。今月4日で渥美さんが亡くなってから30年。渥美さんと共演した経験のある元喜劇役者で元放送作家の、西条昇・江戸川大教授(大衆芸能史)が渥美さんの思い出を語った。
西条さんは男はつらいよの第40作「寅次郎サラダ記念日」で共演。「『兄さんは書くのも出演するのも両方やって偉いね』と渥美さんに褒められた。口調が寅さんそのものだった」と明かした。
西条さんは、渥美さんがストリップ劇場で芸を磨き、お笑いトリオ「スリーポケッツ」でお茶の間の人気を得たという芸歴を紹介。出演したテレビドラマ「男はつらいよ」(68~69年)の最終話で、寅さんがハブにかまれて死んでしまうと、ファンからテレビ局に「なぜ殺すんだ」と非難が殺到したという。
「山田洋次監督がファンへの罪滅ぼしのつもりで映画化したのが人気が出て延々続き、国民的な作品になった。喜劇の名優、渥美さんの中から山田監督が寅さんを引っ張り出して肉付けし、今でも愛される作品になった」と語った。
西条さんは渥美さんを「目の動き一つで細かい心理を表す芸を持つ」と評価。今なお色あせない「男はつらいよ」の魅力を「一目ぼれから周囲をどたばたに巻き込むような、どこにでもある人間の普遍的な話を喜劇にした」と話していた。【柴田智弘】
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