赤ワイン用のブドウに気候変動による干ばつが悪影響を及ぼして品質が落ちてしまう可能性
親愛なる読者の皆さまへ。ご存じの通り価格高騰などの悪影響でサーバー運営がとても苦しい状態です。回線や台数を整理し見直せる部分は全て見直しましたが、やはりまだ危険水域です。このままだと1ページを10分割ぐらいして無理矢理PVを増やさざるを得なくなってしまいます。そこで、GIGAZINEの物理的なサーバーたちを、たった1円でも良いので親愛なる読者の皆さまに支援してもらえればとっても助かります!今すぐ寄付は上のボタンから! ・ これまでGIGAZINEを支援してくれたメンバーのリスト
気候変動による気温上昇や異常気象の頻発は、農作物の収穫量や品質にさまざまな影響を及ぼしています。主要なワイン産地で栽培されているワイン用ブドウについて調べた研究では、干ばつが赤ワイン用に栽培されているブドウに悪影響を及ぼす可能性があると示されました。 Highly dynamic metabolic response of grapevine to water deficits reveals an adaptability to a wide range of climatic conditions - ScienceDirect https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2590157526006097 Pinot Noir Might Be Doomed as Droughts Become More Frequent : ScienceAlert https://www.sciencealert.com/scientists-pinpoint-when-wine-varieties-will-break-down-with-climate-change-and-its-bad-news-for-red-wine-drinkers 2026年の夏は北半球の国々で記録的な猛暑となり、アメリカ海洋大気庁(NOAA)の解析では 2026年7月が観測史上最も暑い7月となった ことがわかっています。特にヨーロッパでは7月を通じて記録的な熱波が続き、山火事や干ばつなどを引き起こしたほか、フランス・ドイツ・イギリスなどの6カ国では平年より死者数が1万9000人も増えたと 報じられています 。 そんな中でフランス・ドイツ・アルゼンチンの研究チームは、気候変動による干ばつがより頻繁に発生するようになった場合、最も人気のあるワイン用ブドウ品種である「 ピノ・ノワール 」と「 シャルドネ 」の生育状況がどうなるのかを調査しました。 ピノ・ノワールは主に赤ワイン用に栽培される品種で、シャルドネは白ワイン用に栽培される品種です。もともとブドウは乾燥した気候条件に耐性を持った作物であり、特に赤ワインの場合は適度に乾燥した年はワインの品質が向上することさえあります。ところが、極端に干ばつするとブドウの木になる実の数が大幅に減り、実のサイズも小さくなり、場合によっては適切に熟さない場合もあるとのこと。
科学者らは品種改良や遺伝子組み換えにより、将来の気候条件に適した新しいワイン用ブドウ品種を生み出すこともできると示唆しています。しかし、フランス・イタリア・ドイツといった国々伝統的なワイン生産者らは、従来の品種にこだわりと愛着を持っており、栽培するブドウ品種を切り替えるという選択は容易ではありません。 研究チームは論文で、「気候変動に対応するために多くの可能性が検討されてきましたが、ワインの特性と評判が単一または少数の品種に依存している高級ワイン産地にとって、品種の変更はリスクの高い選択です」「これはワインの品種と産地の組み合わせが、ワインの感覚的特性を強く決定付けるためです」と述べています。
研究チームはピノ・ノワールとシャルドネの生育状況が、産業革命以前の水準より2℃高い気候でどのようになるのかを評価しました。まずはフランス・イタリア・ドイツ・ポルトガル・アルゼンチンの13のワイン生産地域にある80のブドウ園から、2019年・2020年・2021年の3つの ビンテージ(年代) にわたりブドウのサンプルを収集しました。 その後、サンプルから採取したブドウ果汁の 炭素同位体 分析を行い、ブドウ畑における水分供給状況を調べました。果汁の炭素同位体分析は、ブドウの水分状態を示す信頼できる指標であることがわかっているとのこと。 炭素同位体分析の結果、ピノ・ノワールとシャルドネの両方が幅広い水分不足に耐えることが可能だと判明。興味深い点として、ブドウの木が最も深刻な水分不足に見舞われたのは、最も乾燥した地域ではありませんでした。その理由としては、最も乾燥した地域のブドウ畑は水を人工的に供給する灌漑(かんがい)設備が整っていたことが挙げられます。 ところが、研究チームが水分量に応じたブドウの代謝産物を調査したところ、シャルドネは水分不足に陥っても代謝反応は一貫している一方、ピノ・ノワールは深刻な水分不足に見舞われると多くの代謝産物が消失することがわかりました。つまり、ピノ・ノワールは気候変動による深刻な干ばつに見舞われても生育自体はできるものの、作られるワインの風味や品質には悪影響が出てしまう可能性があるというわけです。 科学系メディアのScienceAlertは、「赤ワイン愛好家にとって残念なことに、ピノ・ノワールは転換点に達しているようです」「これらの結果は、干ばつが頻繁になっても質の高いシャルドネが今後も生産され続ける可能性を示唆しています。一方で最高のピノ・ノワールは、すでに過去のものとなっている可能性が高いといえます」と述べました。
・関連記事 「ワインの味は専門家でも正確には判別できない」という説は本当なのか? - GIGAZINE 第1級ワインは本場ボルドーでどうやって作られているのか?現場を見てきたよレポート - GIGAZINE 気候変動によって「ワインの味」が変わりつつある、ワイン生産者や科学者はどうやって変化に立ち向かっているのか? - GIGAZINE 農薬や機械を使わず自然の力を活用する「ヴァン・ナチュール(自然派ワイン)」はなぜ生まれてきたのか? - GIGAZINE 宇宙空間で熟成されたワインはどのように味が変化するのか? - GIGAZINE 気候変動が人間社会に与える9つの悪影響 - GIGAZINE 気候変動で「コーヒー豆」の生産が危機的状況に陥っている - GIGAZINE 気候変動は農業・漁業に深刻な打撃を与えるという研究結果 - GIGAZINE
You can read the machine translated English article Climate change-induced droughts could ne… .
この要約はメディアの公開フィードから5Newsが集約したものです。 文脈も含めた全文はgigazine.netにあります — コンテンツの権利はGIGAZINEに帰属します。